便利だったこと

CADを使えるようになると大変便利だったことの一つに、
面倒な計算無しに座標位置を出せるということがありました。

加工をしていた時、NCフライスを何年かやっていた時期があります。
その時二次元ではありますが比較的複雑な形状の加工もありました。
その際にCADで図を描いて、そこから座標位置を確認してプログラムに使いました。
これは非常にありがたかったことの一つです。

NCはニューメリカルコントロールの略で数値制御のことになります。
コードと番号を指定して動作を決め、後は座標で位置を指定します。後は釦を
押すと一定時間後に加工が終了するというコンピュータ付工作機械です。

ただ刃物の選定や回転速度、送り量などは自分で考えて決めないといけません。
そういった意味ではNCを使うことよりも、汎用機の経験を元に加工条件を
決めるところが重要だということがわかってきました。

これも設計とCAD製図と同じような関係で、手書きやメモみたいな図面でも
CADで描いたキレイな図面より、本質的に意味を持つことが大切なんだという
ことも同時にわかりました。

NC加工機はコンピューター部分の安定動作のため、空調のある部屋に入って
いて、先輩のやっているのを見てはうらやましく思っていました。特に夏の
暑い日にはひとしお、そんな感情が浮かんできました。CADしかり。(笑)

加工というのはとても大変な作業です。まず時間がすごくかかります。
口で言う事の何百倍、図面を描くことの何十倍といった時間を必要とします。

また紙やCADのように修正ということが出来ません。高価な材料でもちょっと
でも失敗すればオシャカといって使えなくなってしまいます。

しかしそれと引き換えにといったら変かもしれませんが、加工をする時間が、
考える習慣みたいなものをはぐくむような気がします。なにしろ出来上がる
までに普段の生活の何百倍や何十倍といった時間がかかるのですから。
もし失敗した場合すべて自分で責任を取らなければいけないので、
「こんな大変なことを二度したくない!!」という強い気持ちが湧いてきます。笑

話しが大分横道にそれてしまいましたが、CADを使えると図面意外にも便利なこと
がありとても助けられたのです。